英単語の暗記、大変ですよね…。
私は高校に入学した当初、英語が大の苦手でした。
「英単語を暗記しましょう。」と先生に言われても、
英単語を見るだけで拒絶反応してしまう人間が1000語、2000語も覚えるなんて無理ゲーじゃん。
と思っていました。
でも、今思えば、「英単語」は本当に英語学習の基礎・基本なんですね。
英単語の暗記は、「スポーツ選手における体幹トレーニングみたいなもの」です。
英語をマスターするのに「英単語」は避けて通れません。
そこで今回は、英語への苦手意識を克服し、共通試験(英語)8割、二次筆記試験(英語)6割の点数で第一志望(旧帝大)に合格できた私の英単語暗記法を紹介します。
英単語暗記法(受験勉強編)
今回は、「私がもう一度高校時代に戻ったら、どういう手順で英単語を暗記するか」と仮想しながら、英単語の暗記について具体的に解説していきます。
英単語帳は、私が当時実際に使っていたシステム英単語Ver.2(シス単)を例として使います。
また、受験生はとにかく時間がないので、英単語の暗記に使える時間は一日1時間以内とします。
暗記する単語量は、当時の共通試験(英語)で私が8割程度獲得するのに必要と感じた頻出単語1400語+α程度です。
一日一時間で1400語+αを一通り覚えるには3~4ヵ月程度といった体感です。
それでは、いきましょう!
暗記の戦略
まず、手持ちの英単語帳の構成を確認しましょう。
例えば、私が使っていたシステム英単語(Ver.2)は次のような構成になっていました。
- 第1章:Basic(最頻出単語1~600語)
- 第2章:Essential(頻出単語601~1200語)
- 第3章:Advanced(重要単語1201~1659語)
- 第4章:Final(実用単語1660~1972語)
- 第5章:Brush Up(多義語1~179語)
私が共通試験で8割を取った高校生の頃、ほぼ完璧に覚えていたと言える箇所は第1章、第2章、第5章の約1400語でした。
逆に言うと、この1、2、5章だけでも効率よく覚えることができれば、共通試験で8割程度を獲得できるレベルの単語力が手に入ります。
(あくまで優先順位の話です。第3章、第4章を捨てろと言っているわけではありませんのでご理解ください。)
受験生は忙しく、「英語」という教科の中の「英単語」というジャンルに割ける時間は多くありません。
そのため、一気に全部覚えようとするのではなく、頻出単語から順に優先して覚えていくのがいいでしょう。
暗記の手順
1ヵ月目:最頻出単語600語を4周
覚える必要のある英単語の数が分かったら、実際に暗記作業に入ります。
まずは最頻出単語から順に暗記していきます(単語帳が”でる順”になっていたらベストですね)。
シス単であれば、第1章の600語を1ヵ月で暗記していきます。
1日で100語程度を目安としながら、1週間で数百語、それを何回も繰り返すように予定を作成します。
1ヵ月目 | 予定 |
---|---|
第1週 | 1~600(1周目) |
第2週 | 1~600(2周目) |
第3週 | 1~600(3周目) |
第4週 | 1~600(テスト) |
毎日該当箇所の単語(シス単であればページ上部のミニマルフレーズ)を順に見ていき、瞬時に日本語訳を思い浮かべる作業をしていきます。
この時、瞬時に思いだせるかどうか、を大事にします。
3秒で日本語訳が出てこなければ、判定は×です。次の単語に移りましょう。
可能であれば、日本語訳をブツブツ口に出しながら覚えるのが良いです(カフェや図書館で周りに人がいる場合は、頭の中で思い浮かべるだけで結構です。)
これを1日100語(所要時間30~40分)、1週間で600語のセットを1周することにして、それを何回も繰り返します。
英単語の暗記はとにかく“たくさん触れる”ことが大事です。その英単語に「なんか見たことあるな」と親近感が沸き出せばこっちのものですよ。
3週間かけて3周し終わったら、第4週目はミニテストをして暗記量を確認します。
単語(orミニマルフレーズ)を見て瞬時に日本語訳を思い浮かべる作業をしていき、3秒で日本語訳が思い浮かばなかった場合は、単語(orミニマルフレーズ)の横にチェックを付けます。
こうすることで、自分の覚えていない単語がわかる”オリジナル単語帳”に変身するわけです(私は4周終了時点で6割程度を覚え、残りの4割程度は見たことあるな~程度でした。)
次回以降は、チェックが付いた部分のみを重点的に復習することで、効率が劇的に向上していきます。
2ヵ月目:頻出単語600語を4周
第1章を4周し終えると、英単語暗記のコツをだんだんつかみ始めます。
2ヵ月目は、同じ作業を第2章600語に対してやっていきます。
- 単語(orミニマルフレーズ)を順に見ていき、瞬時に日本語訳を思い浮かべる作業をする
- 1日100語、1週間かけて600語を1周する
- 3週間かけて3周する
- 4周目は覚えていなかった単語(orミニマルフレーズ)にチェックを付ける
2ヵ月目 | 予定 |
---|---|
第1週 | 601~1200(1周目) |
第2週 | 601~1200(2周目) |
第3週 | 601~1200(3周目) |
第4週 | 601~1200(テスト) |
第2章は第1章と比較してやや難しく、4周終了時点で覚えている単語量が少なくなるかもしれませんが、心配ありません。
第2章は4周終了時点で4割程度覚えていると上出来だと思います。
まずは、「見たことある」状態にするのが苦手克服の第一歩なので、焦らずにやりきります。
3ヵ月目:その他重要単語200語を4周
3ヵ月目も、同じ作業を第5章179語に対してやっていきます。
第5章は単語数が少ないので、2週間で4周終わらせます。
- 単語(orミニマルフレーズ)を順に見ていき、瞬時に日本語訳を思い浮かべる作業をする
- 1日100語、1週間かけて600語を1周する
- 3週間かけて3周する
- 4周目は覚えていなかった単語(orミニマルフレーズ)にチェックを付ける
第5章を4周したら、第1、2章の復習に戻ります。
チェックが付いている単語(orミニマルフレーズ)に対して、再度暗記作業を繰り返します。
3ヵ月目 | 予定 |
---|---|
第1週 | 第5章1~179(1, 2周目) |
第2週 | 第5章1~179(3周目, テスト) |
第3週 | 第1, 2章復習 |
第4週 | 第1, 2章復習 |
4ヵ月目以降:復習
4ヵ月目以降は、チェックが付いている英単語を繰り返し暗記しながら、定期的にミニテストも実施し、覚えていないフレーズの横にチェックを入れます。
一回目は黒、二回目は青、三回目は赤・・・とチェックの色を変えるといいですね。
チェックを付ける数がどんどん減っていくと、単純に回転効率が上がりますし、達成感も味わえます。
受験も大詰めを迎えてくると、英単語の暗記に費やせる時間が少なくなってきます。その場合は、すき間時間(休み時間など)の20分などを活用して、すき間時間で効率よく回しましょう。
短時間でいいので、英単語には毎日触れるようにしてください。
暗記は「習慣化」が大事です。英単語帳は必ず毎日「開く」ことをお勧めします。
さいごに
ここまで、「私がもしもう一回高校時代に戻ったら、どういう手順で英単語を暗記するか」という想定のもとで、英単語暗記法を解説しました。
一日1時間以内という制限を置いても、およそ3~4ヵ月で必要な英単語(頻出単語1400語+α程度)をざっくり暗記することができます。
英単語を集中的に暗記するまでは英語が大の苦手でしたが、一度英単語を覚えだすと、みるみるうちに苦手意識が消えていき、得意教科に変わりました。
英単語を暗記する上で大切なことは、
- 一回で覚えようとしない
- 英単語に毎日触れる
漆塗りをするように、何度も何度も周回しながら焦らず取り組みましょう。
別の記事では英単語帳の「使い方」についてもまとめています。あわせてご覧ください。
コメント
コメント一覧 (4件)
こんばんは。
コメント失礼します。
秋からカナダへ語学学校→ワーホリに行く予定で、現在英語を勉強中です。私も大学受験時代に使用していたシス単を使って単語の暗記をしており、ミニマルフレーズを見て暗記していますが、意味が複数ある場合や、慣用表現等はどのタイミングで覚えていらっしゃったかを教えていただきたいです。
ぜひよろしくお願いします!
ymさん
こんにちは。
語学留学とワーホリ、きっと素晴らしい経験になると思います。
複数の意味や慣用表現まで含めると覚える量が膨大になり、なかなか大変な作業になるかと思います。そこで私は、反復暗記はミニマルフレーズのみ、その他は「テストや授業で出てきたタイミングで覚える」ようメリハリをつけていました。分からない単語の使い方が出てきた時、「シス単巻末の索引で単語を探す」→「対応する表現箇所にアンダーラインを引く」という方法です。
「まずはシス単を辞書代わりに使う」のが個人的ポイントで、電子辞書はその後でした。
「なんだこの表現は!?」と感じた瞬間に単語帳へ印を残しておくことで、記憶への定着率が高まります。
また、何年もこのやり方で英語学習を続けると、気がつく頃にはシス単の下半分までたくさんラインが入り、自分に特化した最強の単語帳が完成すると思います。
よければ参考にしてみて下さい。
こんにちは
自分は電通大志望なのですがシス単を何stageまでやれば良いのかがわからないので、主さんが合格した大学のレベルを教えて下さい。失礼な質問ですが回答お願いします。
agoさん
こんにちは。
私の出身大学は、(大学名は伏せさせて頂きますが)「旧帝大」に分類されます。
私の大学受験時の話をしますと、当時使っていたシス単(ver.2)の暗記量は、第1、2、5章:90%程度、第3章:30%程度、第4章:10%程度だったと思います。
受験生はとにかく時間が無いので、単語帳に掲載されている単語すべてを覚えようとするよりは、まずは頻出単語だけでも”完璧に”覚えることをおすすめします。
肌感覚ですが、第1章、第2章、第5章の1200語+αで当時のセンター8割程度は狙えるようなレベル感と思います。
参考になりましたら幸いです。