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ポケポケ運営元『DeNA』が発表したゲーム事業見通しを分析する

昨日、ポケポケ運営元『DeNA』からゲーム事業の見通しが発表されました。ポケモンカードゲームアプリ「ポケポケ」の業績寄与度を推定し得る初の公式発表なので、早速確認していきます。

目次

『DeNA』ゲーム事業見通しについて

これまでDeNAは、「合理的な業績見通しが困難(=ポケポケがどのくらい跳ねるか分からない)」との理由で、今期の業績見通しを公表していませんでした。

その後、ポケモンカードゲームアプリ「ポケポケ」が10/30にリリースされて約2ヵ月が経ち、うっすらとその全貌が明らかになってきたタイミングで、今期初めてのゲーム事業見通しが発表されています。

以下、今回発表されたDeNAゲーム事業の、四半期毎の実績&見通しです。

ユーザー
消費額
(億円)
売上
収益
(億円)
2024年
4~6月期
225125
2024年
7~9月期
245139
2024年
10~12月期
238127
2024年
1~3月期
284149
2025年
4~6月期
203112
2025年
7~9月期
221113
2025年
10~12月期
850以上
(見通し)
250以上
(見通し)
DeNAゲーム事業の実績&見通し(DeNAホームページIR資料より)

まず「ユーザー消費額」ですが、これはDeNAが運営する全ゲームを通して、純粋にユーザーがお金を課金し支払った額です。

「ポケポケ」リリース前は約200~250億円だったユーザー消費額が、リリース後は850億円以上となっています。これより、差分の約600億円以上がポケポケ単体でのユーザー課金額(10/30~12/26の約2ヵ月間)と推定されます。

ユーザー課金額は、そのまま全てがゲーム運営元に入るわけではありません。まずはアプリストアを運営するAppleやGoogleに、手数料として約15~30%が支払われます。

仮に、600億円に対して「平均20%の手数料」が適用されると考えた場合、ゲーム運営元に入る売上は480億円です。

続いて、残った売上から販売原価を差し引いたものが、ゲーム運営元全体の売上収益(=粗利)となります。ポケポケは、株式会社ポケモン、株式会社クリーチャーズ、株式会社DeNAの3社で共同運営されています。

仮に、「粗利率が60%」として「分配率は3社で3等分」だとすると、480億円×0.6÷3 = 96億円 がDeNAに対する売上収益の取り分と推計されます。

今回発表されたゲーム事業見通しを見ると、ポケポケリリース前後における売上収益の変化から、DeNA売上収益に対するポケポケの寄与は少なくとも100億円程度と推定できます。よって、以上のような計算に用いた仮定(手数料、粗利率、分配率)は、そこそこ的を得ているのではないかと思っています。

今期のDeNA業績予想

ポケポケの業績寄与を含めて、今期(2024年度通期)の業績を想像してみます。

仮に、「ポケポケの純利益率を30~40%」(ガンホーやMIXIの全盛期から引用)とすると、四半期では少なくとも50~60億円以上の純利益の上乗せが、ポケポケだけで期待できそうです。

2024年度前期の純利益が30億円(実績値)だったことを考えると、通期の純利益は少なくとも130~150億円が目安でしょうか(もちろん、上振れ・下振れの可能性もあります)。

DeNAの12/27現在の時価総額は3300億円。

私は現在の株価水準で今期予想PERを高くても25倍(=3300億円÷130億円)と見積もりました。また、来年度の通期見通しが発表されれば(通年通してポケポケの業績寄与があるとすれば)、PER水準はさらに割安方向に切り下がると考えています。

よって、株価の上昇余地はまだまだ大きいと自身の中で結論し、現在保有しているDeNA株は今後も継続保有することに決めました。まずは次回の四半期決算まで、ゆっくり待ちたいと思います。

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