『「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!』読了。
「現状にモヤモヤしている方」向けに、物事の捉え方をコーチングしてくれる一冊でした。
「現状」から「理想」の姿へ変わる7ステップ
本書は、日本の認知科学者である苫米地英人さんの著作です。
「脳の仕組み」を科学的に整理し、その仕組みを上手に利用することで、人の人生を良い方向に変えていくコーチングを行っています。
本書では、「理想」の姿へ変わるための7つのステップが解説されています。
- 「感情」のゴミを捨てる
- 「他人のモノサシ」というゴミを捨てる
- 「これまでの自分」というゴミを捨てる
- 「マイナスの自己イメージ」というゴミを捨てる
- 「我慢」というゴミを捨てる
- 「自己中心」というゴミを捨てる
- 「恐怖」というゴミを捨てる
Step1:「感情」のゴミを捨てる

現状から理想の姿へ、自分を変えたい…。
理想の姿へ自身を変革するため、まず最初に捨てなければいけないのが「感情」のゴミであると筆者は述べます。
苛立ちや憎しみ、嫌悪感、怒り、悲しみ、嬉しさ、楽しさ…。私たちは日々の生活や仕事で一喜一憂します。感情を表に出すことで、日常はよりカラフルになります。しかし、感情に支配されて本来すべき事に手が付かなくなってしまっては本末転倒です。
筆者は、感情を持つことを否定しているわけではありません。感情は「娯楽」であり、目標達成の「手段」ではないことを認識すべきだと強調しています。
日々の感情に左右されず、目標達成に向けて黙々と進むためにはどうすればよいでしょうか。それは、「自分が心から望むゴールを持つこと」です。
仕事に身が入らない…。作業に集中できない…。それはあなたが”怠惰”なわけではありません。人から与えられたゴールで、本心でその達成を望んではないため、感情に振り回されるのです。
己を変えるためには、「自分が心から望むゴールを持つこと」からまず始まります。
Step2:「他人のモノサシ」というゴミを捨てる



海外旅行、手料理、フィットネス…。
好きなことを日々やっているのに、なぜか満たされない…。
自分が心から望んでるはずの日々の生活を送っているのに、なぜか満たされないと感じている方もいらっしゃると思います。
まずは「自分」というものについて考えてみます。
- 私は海外旅行が好き
- 私は手料理が好き
- 私はフィットネスが好き
自分を相手に説明する際、私たちは「自分そのもの」ではなく「自分と関係のある何か」を並べます。つまり、
私たちはテレビやSNS、友達との会話から、日々大量の情報を浴びています。海外旅行に興味を持ったのはテレビの魅力的なCMが最初かもしれませんし、手料理を始めたのはSNSに写真をアップして自慢したいためかもしれません。
私たちは四六時中、他人の目を気にして、他人が羨む姿を演じようと日々生きています。「本来の自分」と思っていたものは、実は「他者から刷り込まれた姿」の場合が大半なのです。
自分が心から望むものは、他者から刷り込まれたものではありません。もっと欲望を全開にして、本音を解放する必要があると筆者は述べます。
「経営者になって会社を設立して社会に貢献したい」と思っている方は、本音の部分で「みんなからチヤホヤされたい」と思っているかもしれません。自分の欲望を正面から向き合って初めて、自分が心から望むゴールを知ることができます。
まず大事なのは自分に嘘をつかないこと。世間の通念や他人の目を気にしないこと。自分の本音の願望を頭の中で膨らませてください。
『「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!』(Kindle版、54/179ページ)
Step3:「これまでの自分」というゴミを捨てる



本音の願望を書き出してみたけど、自分が変わる自信が無い…。
自分が心から望むゴールと現状との大きなギャップに、私たちは普通立ち尽くしてしまいます。これは人間の政情は反応であると筆者はいいます。
人間の「ホメオタシス」という生理現象が関係しています。「ホメオタシス」は、「体を安定した定常状態に保とうとする機能」です。体温が上がったら汗を放出して体温を下げるは、ホメオタシスの一例です。
人見知りの人が初対面の人に会う時、緊張して鼓動が速くなります。実はこれもホメオタシスの一種です。普段とは違う環境に置かれたことに対して、生体反応を起こしているのです。
人間は本能的に変化を嫌う生き物です。「ホメオタシス」の呪縛を解かなければ、自分を変えることができません。「ホメオタシス」は「これまでの自分」とリンクしています。
「未来は過去の延長線上に無い!」と信じて行動することで、「ホメオタシス」の機能を書き換えることができ、自分を変えることができるのです。
Step4:「マイナスの自己イメージ」というゴミを捨てる



そうは言っても、どうせ自分なんか変われないよ…。
「これまでの自分」と並んで私たちの心に呪縛をかけているのが、「マイナスの自己イメージ」です。
自己イメージは、「人見知り、内気、積極的、おしゃべり、…」のように「言語」で表現されます。この「言語」は非常に強力で、私たちの思考から行動まですべてを支配しているのです。
例えば、「法律」は国民の行動規範を記した文書です。ただの”文字”なのに、人間はこれに従って日々生きています。「お金」も同じです。銀行口座に記されたただの”数字”が、私たちの人生設計を左右する力を持っているのです。
「自己イメージ」も、それがプラスであれマイナスであれ、そのイメージに沿うように私たちは行動します。つまり、半ば強制的に「自己イメージ」を変えることで、そのイメージに沿って日々の行動が変わっていくのです。
つまり、刷り込みでつくられた「これまでの自分」は、言語でつくられ、言語で縛られているのですから、「これまでの自分」をリセットするのもまた言語を糸口にして行えばよい、ということになります。
『「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!』(Kindle版、88/179ページ)
Step5:「我慢」というゴミを捨てる



今は我慢してるけど、いつかは新しい挑戦をしたいな…。
「我慢」は、自己イメージをどんどんマイナスにしていきます。
「やらされ感」、「強制されている感」は、「本来あるべき姿ではない姿を押し付けらている状態」と捉えられます。
このような状態が続くと、無意識に「私は小物な人間だ…。」、「大した人間ではない…。」という認識を刷り込まれ、自己イメージがどんどん低下してしまうのです。
我慢して自己イメージが下がると、新しく行動しようという気が起きません。そして、そのような状態が長く続くと、「ホメオタシス」の機能により、我慢している現状に居続けようとします。
「我慢」の副作用を認識し、やりたくないことを少しずつでも意識してやめていくことで、行動しようという意欲が徐々に湧いてくるのです。
Step6:「自己中心」というゴミを捨てる



そもそも、やりたいことが見つからない…。
Step1~5までは、「積極的に行動するための考え方」に関する項目でした。一方で、そもそもやりたいことが見つからないと思っている方もいるのではないでしょうか。
「自分探しの旅」と題して海外旅行に行く人もいますが、旅行で本当にやりたいことが見つかったという人を聞いたことがありません。
なぜか? それは「自分の幸せ」だけを考えているからです。「綺麗な景色を観たい」、「美味しいものを食べたい」、「ちやほやされたい」、「お金持ちになりたい」…。
自分の幸せを追い求めても、その先で幸福感は満たされません。人間的な本当の幸福感は、「他者との関係性」の中に存在しているからです。
幸せは、「抽象度」が高いほどその大きさが増えていきます。自分→家族→友人→社会→国家→人類というように抽象度を上げていくことで、感じる幸福感は大きくなっていきます。
自分の時間を犠牲にして子育てをする親が幸せを感じていることからも、「他者の幸せ」=「自分の幸せ」であることが分かるかと思います。
「自分が何をすれば他人が喜ぶだろう?」という視点で考えるのです。実は、それが「やりたいこと」を見つける近道なのです。
『「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!』(Kindle版、122/179ページ)
Step7:「恐怖」というゴミを捨てる



やりたいことも見つかって、様々な”ゴミ”を捨てたつもりなのに、やっぱり最初の一歩が踏み出せない…。
行動する勇気がどうしても出ないという方に対して、筆者は「恐怖」とは何かを説明しています。
「恐怖」は人間の遺伝子に組み込まれている本能の一種です。いまでこそ平和で豊かな世の中になっていますが、人類史を見ると、厳しい自然環境の中で飢えや外敵と戦いながら生きてきました。
ただでさえ生きていくのが大変だった大昔の時代において、環境変化は死に直結する出来事だったのです。
それが現代社会はどうでしょうか? 隣の県に遊びへ行っても死ぬリスクはありませんし、転職して給料が下がってしまっても餓死するリスクはありません。
幸せなことに、私たちは一定水準の生活が保証された非常に豊かな社会を生きているのです。
このような時代に生まれた私たちが「恐怖」を理由に心から望む人生を歩まないのは、大変もったいない話ですよね。
「現代に恐怖は必要ない!」。筆者は力強く述べています。
さいごに
以上、『「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!』を紹介しました。
- 「感情」のゴミを捨てる
- 「他人のモノサシ」というゴミを捨てる
- 「これまでの自分」というゴミを捨てる
- 「マイナスの自己イメージ」というゴミを捨てる
- 「我慢」というゴミを捨てる
- 「自己中心」というゴミを捨てる
- 「恐怖」というゴミを捨てる
筆者はコーチングの専門家としても知られています。精神論ではなく、きちんとその背景にある科学的な理論を基に構成されており、非常に説得力のある一冊でした。
私も自分自身の「セルフコーチ」として、本書の7Stepを定期的に思い出し、ありたい姿に向かってどんどん行動していければと思いました。
「変化したいのに一歩が踏み出せない人」、「頭の中がモヤモヤしている人」など、あらゆる方にオススメの一冊です。興味を持った方はぜひ一読してみて下さい。








