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【感想&解説】『嫌われる勇気』を読んで

『嫌われる勇気』読了。人間関係に対する考え方が一変する、哲学的な本でした。

目次

『嫌われる勇気』簡単解説

『嫌われる勇気』は、「あらゆる悩みの根本原因を理解し、ストレスフリーに生きるための処方箋を提示してくれる本」です。

本書は、「心理学者アドラーの哲学」に基づいて、悩みの根本原因は何か深堀りしています。

「他者の心はそもそもコントロールできないから、万が一嫌われてしまっても気にせず前に進もう」との結論に向かって、ストーリーが展開されていきます。

  • 人間関係に悩んでいる人
  • 学校生活などで悩んでいる人
  • 上司、部下の関係に悩んでいる人

このような方におすすめの本です。

すべての悩みは「人間関係」に由来する

心理学者アドラーは長年の研究から、すべての悩みは「人間関係」に由来していることを発見します。

こんなに仕事で頑張ったのに上司から評価されない…。

自分の容姿について陰口を言われた…。

会社で働くサラリーマンは、仕事の実績や価値に対する「上司の理解」があって初めて、昇給やボーナスアップなどに繋がります。

容姿についても、もし地球上にたった一人であれば、どう見られるか気にする必要はありません。相手がいるからこそ、「相手の受け取り方」が気になります。

全ての悩みの原因は、自分と相手の関係の中で生まれるものであることを、まず理解することから本書はスタートしていきます。

およそあらゆる対人関係のトラブルは、他者の課題に土足で踏み込むこと-あるいは自分の課題に土足で踏み込まれること-によって引き起こされます。

「嫌われる勇気」(ダイヤモンド社)140ページ

「課題の分離」から始める

人間関係から生じる悩みを解消し、ストレスフリーに生きる方法はあるのでしょうか。

本書ではその方法として、「課題の分離」から始めよと述べています。

何か課題が出てきたら、「それは自分でどうにかできる問題なのか」、それとも、「相手の裁量に依存する問題なのか」、を分離するところから始めます。

他者に褒められたい、認められたい…。このように承認欲求を追い求めてしまう間は、課題の分離ができていません。

課題を分離できなければ、どうにもならないことに対していつまでも振り回されることになりますね。

課題を分離した上で、他者の課題は切り捨て、自分の課題のみに集中することが悩み解消の一歩となります。

自らの生について、あなたにできるのは「自分の信じる最善の道を選ぶこと」、それだけです。

「嫌われる勇気」(ダイヤモンド社)147ページ

「嫌われる勇気」を持つ

自分の課題については誰にも介入させず、責任をもって全て自分で判断する。この姿勢こそが、悩みから解放されるために必要であるとアドラーは述べます。

しかし、実際に自分の判断で物事を決めていくと何が起こるでしょうか。

たとえ自分自身の課題であったとしても、「もっと違う選択した方が良かったんじゃないの?」、「なんでそんな決断したの、もったいないよ!」と横やりが入る場合があります。

このような外野の声が上がったとしても一切惑わされず、「己を貫く」。これこそが本書のタイトルにある「嫌われる勇気」であり、自分の人生の主導権を持つために重要な要素なのです。

他者の評価を気にかけず、他者から嫌われることを怖れず、承認されないかもしれないというコストを支払わないかぎり、自分の生き方を貫くことはできない。つまり、自由になれないのです。

「嫌われる勇気」(ダイヤモンド社)163ページ

「嫌われる勇気」とは、「嫌われるようなことを率先してやろう」という意味ではありません。「万が一嫌われても他者の心はコントロールできないから、気にせず前に進もう」という、悟りの概念が込められていたんですね。

以上、本記事では『嫌われる勇気』について紹介しました。

ベストセラーで多くの方に支持されている本です。興味を持った方はぜひ読んでみて下さい。

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