INPEXが好決算。株価が急騰しています。
INPEX好決算
昨日(2023.8.9)にINPEXの2Q決算が発表されました。
内容は「上方修正」、「増配」、「自社株買い」と目白押し。今日は朝から株価が16.6%高と急騰しました。
INPEXの2Q決算内容を今一度振り返っておきたいと思います。
決算振り返り
上方修正
まずは、2023年度上半期の業績好調をうけて、通期の業績予想が上方修正されました。
修正前 | 修正後 | |
売上 | 1兆9940億円 | 2兆310億円 |
純利益 | 3000億円 | 3200億円 |
上方修正の主な理由として、以下2つが挙げられています。
- ブレンド油価の高止まり(前回予想75ドル→今回予想80ドル)
- 円安の影響(前回予想125ドル→今回予想135ドル)
増配
2023年度の配当は当初計画で64円でしたが、業績好調を受けて今回決算では74円と大幅な増配が発表されています。
- 2022年度(実績):62円
- 2023年度(当初計画):64円
- 2023年度(実績):74円
自社株買い
増配とあわせて、1000億円を上限とする自社株買いを行うことが発表されました。これは流通株式数のおよそ6%程度にあたる金額です。
INPEXは3年連続の自社株買いを実施しており、株主還元を強化している印象です。
- 2021年度:700億円
- 2022年度:1200億円
- 2023年度:1000億円上限で実施
企業価値向上に向けた施策を発表
本決算で特に印象に残ったのは、「企業価値向上に向けた取り組みを大々的に発表していた点」です。
決算説明資料には「株価が割安に放置されていることを認識」しており、「企業価値向上に向けて取り組みを推進していく」としっかり述べられています。
当社PBRは上昇傾向にあるものの足元では0.5倍台、株価も割安な水準と認識。
2023.2Q INPEX決算説明資料
PBRを一つの指標として取り上げており、今後はPBR1倍を当面の目標として取り組みを加速させる模様。本当に実現すれば、単純計算で決算時の株価1500円が3000円まで上昇することとなります。
取り組みの具体例としては以下が挙げられています。
- 資本効率の向上
- 収益成長とコスト削減
- 財務管理指標にROIC導入
- 将来成長への市場の信認獲得
- 収益基盤(石油・天然ガス分野)の成長
- 再生可能エネルギーの安定収益化
最後に
1ヵ月前ほど前の記事で「INPEXの株価は割安」と判断して投資決定を行いましたが、今回の決算で会社自身も「株価が割安に放置されている(実力はこんなもんじゃない!)」と考えていたことが分かりました。
石油・エネルギー系の企業は比較的割安のまま放置されやすい業種ですが、これから企業価値向上(株価向上)に向けてどのような取り組みを実行していくのか、見守っていきたいと思います。
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