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日経平均株価は上がりすぎなのか?【PER・PBRの20年推移】

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日経平均株価は上がりすぎなのか?

日経平均株価が右肩上がりに上昇しています。

日経平均株価の推移(Google Financeより抜粋)

日経平均株価はリーマン・ショック後の2010年頃から上昇し始め、現在はバブル後最高値を記録しています。

現在の日経平均株価は”上がりすぎ”なのでしょうか。検証するために、割高・割安の指標である株価収益率(PER)株価純資産倍率(PBR)を確認してみましょう。

PER・PBRの20年推移

日経平均株価のPER・PBR推移を以下に示します。

日経平均プロフィルの公開データを基に作成

日経平均株価のPERは15倍程度、PBRは1倍程度と一般的な水準に収まっており、割高感はありません。また、ここ20年はPER・PBR共に、横ばいが続いています。

日経平均株価は右肩上がりを続けているにも関わらず、PER・PBRは横ばい。これは何を意味しているの?

「日経平均株価は上昇、PER・PBRが横ばい」とはつまり、

  • 日本企業が頑張ってお金を稼ぎ、
  • 利益と資産を年々増やし、
  • その分だけ、株価が上がった

ことを意味しています。実体経済の成長が株価に忠実に反映されている状況なので、「上がりすぎ」とは捉えにくいです。純粋に、日本企業が頑張っていたんですね。

その頃、米国は…

ここで、米国の有名な株式指数であるS&P500のPER・PBR推移についても確認してみます。

S&P500のPER・PBR推移

S&P500のPER・PBRは2010年ごろからじわじわと上昇していき、2023年7月現在はPERが約25倍、PBRが約4倍となっています。これは、1999年のITバブル時(PER≈30倍、PBR≈5倍)に迫る水準です。

もちろん、米国企業もたくさんの利益を上げていますが、株価はそれ以上に速いスピードで上昇しており、実体経済から乖離している状況のようです。

日経平均株価が上がりすぎかと思いきや、むしろS&P500の方がものすごい勢いで上がっていますね。

最後に

日経平均株価はバブル崩壊以降しばらく下落続きだったので、連日のように株価が上がることに対して違和感を感じる方も多いのではないでしょうか。

株価収益率(PER)と株価純資産倍率(PBR)を通してみると、日経平均株価は「実体経済」を反映して堅実に上昇していることが分かります。

PER・PBRなどの株式指標を用いると、株価の裏に隠れた市場の動きが見えてくるかもしれません。

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