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【感想&解説】『自由であり続けるために20代で捨てるべき50のこと』を読んで

『自由であり続けるために20代で捨てるべき50のこと』読了。「豊かさ」とはなにか、考えさせられる本でした。

目次

『自由であり続けるために20代で捨てるべき50のこと』簡単解説

『自由であり続けるために20代で捨てるべき50のこと』は、「物質過多・情報過多の現代において、”少ない”ことの大切さ教えてくれる本」です。

今でこそ少ないモノで生活する「ミニマリスト」という言葉が浸透していますが、本書は初版が2012年であり、その先駆けと言っても過言ではありません。

著者の四角大輔さんは、レコード会社時代に「綾香」や「ケミストリー」などを成功に導くなど音楽プロデューサーとして華々しい実績を残した後、突然会社を辞め、ニュージーランドで自給自足の生活を始めた異色の経歴をお持ちの方です。

本書では、著者の豊かな人生経験から導き出された、「若いうちに捨てておくべきこと」が紹介されています。

ハイブランド商品、資格、人脈…。なんでも「持っているほど良い」と言われる社会に少しでも違和感を感じたことのある若い方は、ぜひ読んでほしいおすすめの本です。

“引き算”の思考法

私が初めて本書を読んだのは19歳の時、大学2年生の頃でした。ある講演会で四隅大輔さんの話を聞き、感銘を受けたことが本書を手に取ったきっかけです。

本の表紙やタイトルは”いかにも”といった感じがしますが、内容は当時の自分にとって本当に目からウロコで、非常に影響を受けた一冊となっています。

28歳になり、久しぶりに読み返すと、「この本がルーツだったんだ」と思えるような自分の習慣や考え方がいくつもあることに気づきました。今回はそれらを一部抜粋して紹介したいと思います。

“ストック”という概念を捨てる

気が付いたら家の中がモノで溢れかえっている…。

誰しもこんな経験を一度はしたことがあると思います。

不必要なモノは「掃除に費やす時間」や「貴重な部屋のスペース」を私たちから奪うと分かっていても、「いつか使うかも…」とつい思って、買いだめしたくなります。

筆者は、そんな私たちの感情に対して次のような発想の転換を勧めています。

あらゆる店を”外部倉庫”とイメージし、本当に必要になったときだけ取りに行く。もしくは取り寄せる。

すると、「買っておかなきゃ」という強迫観念から自由になり、今まで収納と探し物に奪われていたエネルギーと時間のロスがなくなる。

『自由であり続けるために20代で捨てるべき50のこと』(sanctuary books)36ページ

「近所のコンビニやスーパーはモノを保管する”外部倉庫”と考えて、必要になったらその時に取りに行く」という考え方、当時の私には非常に斬新でした。

確かに、必要な時に通常価格で製品を購入するのは、タイムセールなどで買い貯めしておくより価格が高いかもしれません。

しかし、「家の中が物で溢れるリスク」や「不必要になって無駄な出費となるリスク」まで含めて考えると、実は必要な時に通常価格で買う方が合理的な場合が多々あるのです。

この考え方に触れて以来、私は「いま必要だから」以外の理由で商品を購入するのをやめました。

“生活レベルの向上”という発想を捨てる

最近話題となっている「経済的自立(Financial Independence)」という言葉。根底には、「生活のための仕事から解放され、自分の好きなことをして生きていきたい」という人々の想いがあります。

なぜ、人々は自分の好きなことをしたいと願いつつ、好きでもない仕事から解放されないのでしょうか。

理由の一つには、社会人になってまとまった収入を得た瞬間に自身の生活レベルも一緒に上げてしまい、お金が貯まらずに仕事も辞められなくなることが原因と考えられます。

なにかに挑戦するためには、「生活の安定」が土台にあることが大前提です。

「どうなっても、生きていける」ことを確信した瞬間、人はお金から自由になれる。

『自由であり続けるために20代で捨てるべき50のこと』(sanctuary books)54ページ

私は社会人になってからも食生活や服装をほとんど変えていませんでしたが、本書の考え方を無意識のうちに取り入れていたのかもしれない、久しぶりに読み返して気づきました。

“つねにオンライン”の習慣を捨てる

現代ではスマホが普及し、常時インターネットと繋がる生活が訪れました。

スマホは便利な一方で、絶えずSNSやラインの通知が鳴り続き、私たちの意識を釘付けにします。

私がスマホを手にしたのは大学入学時ですが、しっかりメリハリを付けないと、なにか一つのことに集中することが難しい時代だと感じています。

「いつでもつながる」から

「つながりたいときにつながる」へ。

『自由であり続けるために20代で捨てるべき50のこと』(sanctuary books)176ページ

私は本書を読んでから、

  • スマホアプリの通知を全てOFF(緊急速報とLINEの通知バッジのみON)
  • ニュース、キュレーションアプリを使わない
  • 家にテレビを置かない

などを実行し、8年経った今でも継続しています。

情報化が進んだ現代社会において、どうすれば自分のやりたいこと、やるべきことに集中できる環境を整えられるのか、日々試行錯誤しているところです。

会社への忠誠心を捨てる

職業も会社もゴールではなく”乗り物”。

『自由であり続けるために20代で捨てるべき50のこと』(sanctuary books)196ページ

非常に的を得た表現と思います。

筆者は就職した会社で音楽プロデューサーとして手腕を発揮しますが、「会社のため」ではなく「自分の夢のため」という視点を常に忘れなかったとで、最終的にニュージーランド移住という夢を実現することができた、と述べています。

会社での仕事があくまで夢の実現のための「手段」であれば、自分の好きなことを見失うこともありませんし、良い距離間で仕事ができることを示す好例ではないでしょうか。

あくまで会社は「夢の実現のために利用するもの」と考えておけば、身構えずに働くことができますし、チャンスが来たら大胆に動く心構えも持つことができると思います。

さいごに

本記事では、『自由であり続けるために20代で捨てるべき50のこと』を紹介しました。

本書を読んでいくと、「自分の人生に主導権を持って生きてほしい」という筆者の切なる願いが垣間見えてきます。

筆者は自身の若い頃を「ひどい20代だった」と評しており、試行錯誤の具体的なエピソードが本書に詰まっているので、とても共感しながら読み進めることができました。

私が学生時代に読んだ中で最も影響を受けた本の一つといっても過言ではないくらい、気づきとエネルギーを貰える本です。

学生の方、社会人になったばかりの20代の方は、ぜひ一度手に取って読んでみて下さい。

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