≫ サイトマップ

【感想&解説】『100万人に1人の存在になる方法』【ビジネスマンの成長戦略】

目次

『100万人に1人の存在になる方法』簡単解説

『100万人に1人の存在になる方法』は、高度経済成長から成熟期へ移行した日本社会における、ビジネスマンの成長戦略を考える本

著者の藤原一博さんは、リクルートの営業・管理職を務めた後、東京都の中学校で初めての民間人校長となり、現在は教育改革などに取り組んでいる方です。

本書では、サラリーマンから教育者へと活躍の場を移していった筆者が、変化の目まぐるしい現代社会でどのようにキャリアを築くべきか、図表を交えながら体系的に解説していきます。

「将来に漠然とした不安を感じる」、「自分のキャリアについて考えたい」方にオススメの本です。

現代社会で求められる「希少価値」

もっと年収を上げたい。

自分にしかできない仕事をして、なにか社会に価値を生み出したい。

ほどんどの方は仕事に対してこんな感情を抱いていると思います。

現代社会において、高い報酬を獲得したり、社会に大きな価値を生む仕事をするためには、ビジネスマンとしての「希少価値」を高めなければなりません。

極端な例として、コンビニのアルバイトを考えてみましょう。アルバイトの時給は1,000円程度であり、どんなに身を粉にして働いても年収はせいぜい200~300万円程度。また、バイトは基本的に”替えがきく”存在なので、自分にしかできない仕事とは言い難いのが現実です。

コンビニバイトの年収が低く、独自の価値を生み出しづらいのは、その仕事が「誰にでもできる」からです。将来的にはセルフレジなどに置き換わっていき、仕事そのものが無くなっていくでしょう。

「高い報酬を得たい」、「なにか社会に価値を生み出したい」と考える方は、キャリアを形成していく上で、「自分にしかできない仕事はなんなのか」を突き詰めていく必要があると言えますね。

希少価値を高める「キャリアの大三角形」

では、一体どうすれば「希少性」を高めていくことができるのでしょうか。

筆者はここで、「キャリアの大三角形」という一つの考え方を読者に提示します。

キャリアの大三角形

「100人の中で一番と言える能力を3つ掛け合わせて、100万人に1人の人材になる」というのが「キャリアの大三角形」のコンセプトです。

1/100 × 1/100 × 1/100 = 1/1,000,000

筆者は新卒でリクルートに入社し、20代前半で営業のイロハを学びました(1/100)。20代後半には管理職の職位に就き、マネジメントの経験を積んでいきました(1/100)。30代は社内外を問わず様々な活動にチャレンジして人生の方向性を見定め、最後には中学校の民間人校長となり、教育改革を主導しました(1/100)。

この”ユニーク”な経歴が注目の的となり、筆者は営業×マネジメント×教育に精通した人として、今も顧問や著述家として引っ張りだこの存在となっています。

「キャリアの大三角形」は、なにも「プロスポーツ選手並みの秀でた能力を身に付けろ」と言っているわけではありません。

100人に1人と言えるぐらいの能力でも、3つ掛け合わせて相乗効果を生み出すことができれば、社会に大きな価値を生む可能性があるのです。

身近な例を考えても、『掛け算の妙』で価値を生み出している方々はたくさんいます。

  • アロマセラピスト:アロマ×セラピー
  • ネイルアーティスト:ネイル×アート

自分なら、どの能力を掛け合わせようかな?

非常に分かりやすく図式化された「キャリアの大三角形」を自分自身に落とし込んでいくことで、今後のキャリアを考えやすくなるのではないでしょうか。

さいごに

今回は、『100万人に1人の存在になる方法』を紹介しました。

「これからは希少価値を高めることが大事!」と主張するビジネス書は多いですが、本書は、希少価値を高める方法を分かりやすく体系化している点で学びの多い本と感じました。

本書の後半では、豊富な経験を組み合わせてユニークな仕事を行っている10人のビジネスマンが紹介されています。

「AL勤務から地方創生に活躍の場を移した人」、「フリーペーパー編集長から酒造経営を始めた人」など、大変興味深い方ばかりです。

今後のキャリアについて考えている方は得るものが多い本と思いますので、ぜひ読んでみて下さい。

著者本人が「キャリアの大三角形」について解説するYoutube動画も大変分かりやすいです。


10年後、君に仕事はあるのか?~藤原和博が教える「100万人に1人」の存在になるAI時代の働き方
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次