「メーカーの働き方はどんな感じ?」
「メーカーへの就職を考えている」
このような方におすすめの記事です。
- メーカー業界の特徴と社風5選
私は今、日本のメーカーで研究職として働いています。
実際に働いてみると、就職活動をしていた学生時代には分からなかったメーカー業界の「特徴・社風」がだんだん分かるようになってきました。
就職前と就職後のギャップはできるだけ少ない方がいいので、現役メーカー社員の目線から、就活生向けにメーカー業界の「特徴・社風」を解説していきたいと思います。
メーカー業界の特徴と社風5選
私が実際にメーカーで働きながら、肌で感じている特徴・社風を挙げました。
- 福利厚生が手厚い
- 激務が少ない(ホワイトな企業が多い)
- 年収はごく普通
- 終身雇用・年功序列は残っている
- 転勤は多め
1. 福利厚生が手厚い
メーカーは福利厚生がいいらしいよ。
就活していた学生の頃は、こんな話をよく聞いていました。
実際に働いてみると、確かに福利厚生は手厚いなと感じています。
ぱっと思いつくだけでも、このような福利厚生を受けることができています。
多くのメーカー(特に大企業)が手厚い福利厚生を用意している理由としては、「社員の平均勤続年数が長く、長い付き合いとなるから」だと私は考えています。
日本のメーカーは社員の平均勤続年数が15~20年と非常に長いことが特徴です(サービス業界などはもっと短い)。
メーカーは「技術力」が一つの差別化点となるため、優秀な技術者が自社で腰を据えて研究開発してもらえるよう、手厚い福利厚生を用意して少しでも生活面での不安を無くしてもらうよう努力しているのだと思います。
2. 激務が少ない(ホワイトな企業が多い)
メーカー業界はホワイト企業が多いらしいよ。
こちらも就活していた頃によく聞いたうわさでした。
実際に働いてみても、確かに他の業界(で働く友達の話)と比較すると、残業時間や理不尽な仕事が少なくホワイトだな~と感じます。
(もちろん、会社や部署によってホワイトかどうかは千差万別です。あくまで業界全体として見た場合の感想となります。)
私の主観ですが、メーカーで特にホワイトな企業は次の特徴があります。
- B to Bの企業
- グローバルニッチな企業
B to B(Business to Business)とは、「企業が企業に対してモノやサービスを提供すること」です。
一般消費者にモノを売っている企業は常に「消費者からの理不尽なクレーム対応」など煩雑な業務に追われがちですが、企業に対して製品を卸しているB to Bの企業は、理不尽なクレームを受けることが少なく安定しています。
(人気ブロガーちきりんさんの記事で似た話がありました→「客を選べない仕事の不人気化」)
また、グローバルニッチな企業とは、「世界的にそこまで市場規模は多くないが重要な製品分野で高シェアの企業」を指します。
グローバルニッチな製品を持っている企業は過度の「価格競争」や「広告戦略」などに力を費やす必要が少ないため、社員が激務にならず給料も良い傾向にあります。
3. 年収は普通
メーカー業界の年収は良くも悪くも「普通」です。
例として、転職サイトに掲載されている各業界の年代別平均年収を比べてみます。
順位 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 |
---|---|---|---|---|
1位 | 金融 | 金融 | IT/通信 | 総合商社 |
2位 | メーカー | IT/通信 | 金融 | IT/通信 |
3位 | 建設/… | 総合商社 | 総合商社 | 金融 |
4位 | IT/通信 | メーカー | メーカー | メーカー |
: | : | : | : | : |
10位 | 小売/外食 | 小売/外食 | 小売/外食 | サービス |
福利厚生の手厚さも考慮すると、メーカーに正社員として勤めていれば「なに不自由なく生活できる」レベルだと思います。
一方で、「爆発的に給料が伸びることも無い」のがこの業界の特徴です。
終身雇用・年功序列は残っている
メーカー業界は日本の高度経済成長を支えてきた”老舗企業”が数多くを占めています。
そのため、昔ながらの企業文化である「終身雇用」や「年功序列」はまだまだ現役です。
「終身雇用」や「年功序列」には良い面と悪い面の両方があります。
- 将来を心配せず安心して働ける
- 不毛な昇進競争に身を投じなくていい
- 優秀な若手が台頭しにくい
- 成果が反映されにくくモチベーションを保ちにくい
「終身雇用」や「年功序列」は日本企業の生産性低下の一因だと嘆かれることがよくあります。
もちろん、企業の利益を最優先するのであれば、社員同士を競わせてリストラもどんどんすればいいでしょう。
しかし、そもそも「終身雇用」や「年功序列」は労働者を守るために作られた制度です。
私は、「終身雇用」や「年功序列」を維持できるだけの余裕があるのはまだいいことだと思っています。
(今回のコロナ渦の一件で、働き方が大幅に変わっている箇所も多くあります。)
転勤は多め
メーカーは「モノづくり」を行う企業です。
メーカー業界の中でも、幅広い製品を手掛ける大企業ほど日本各地に拠点(工場・研究所)を持っており、転勤が多い傾向にあります。
また、これはメーカー業界に限りませんが、「ジョブローテーション」を推奨している企業も転勤が多くなります。
社員の能力向上を目的として、数年単位で部署や職種を異動していくこと。
「地元志向が強い人」や「住む地域を選びたい人」は、希望とそぐわない場面が出てくるかもしれません。
メーカーに勤務する上で、ある程度の転勤は事前に考慮しておく必要があると思います。
まとめ
本記事では、メーカー業界の特徴と社風5選について解説しました。
- 福利厚生が手厚い
- 激務が少ない(ホワイトな企業が多い)
- 年収はごく普通
- 終身雇用・年功序列は残っている
- 転勤は多め
就職前と就職後のギャップを減らすことは人生設計をしていく上でも非常に大切なことだと思います。
本記事が少しでも皆さんのお役にたてれば幸いです。
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