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なぜ、私たちは働かないと生きていけないのか?

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なぜ、私たちは働かないと生きていけないのか?

一部のお金持ちの息子を除いて、大半の人は生きていくために生活費を稼ぐ必要があり、そのために社会で働き口を探します。当たり前に聞こえますが、学生の頃の私はどうしてもこの現実が腑に落ちませんでした。

Toshi

なんで、働かないと生きていけないんだろう…。
なんで、学生のままでは居られないんだろう…。
なんで、みんな就職して働き出すんだろう…。

大学を卒業してから様々な本に触れるようになり、そして実際に就職して働く中で、だんだんとこの疑問に対する答えが分かってきたように思います。今回は、現時点での私の考えを記しておきます。

そもそも、大昔は「カイシャ」なんて存在していなかった

カイシャ(会社)が存在し、人類が就職活動を行い、朝から夜まで働く…。

このようなシステムが出来たのはほんの数百年前からの出来事です。数千年前まで遡ると、私たちは動物を狩り、木の実を拾い、土地を転々としながら生活する狩猟採集民でした。

「働く」を「会社勤め・バイト」と定義するならば、そもそも昔は、誰も働いていませんでした。

現代においても、山に入って自給自足の生活を始めれば、文字通りの意味で「生きていく」ことはできます。しかし、私たちが知りたいのはそんなことではありません…。「生きていく」の意味合いが違いますよね。

そこで、「なぜ、私たちは働かないと生きていけないのか?」という疑問について、もう少し噛み砕いて考えてみましょう。

  • なぜ、
  • 私たちは働かなければ、(≒会社勤めやバイトをしなければ)
  • 現代文明の中で生きていくことができないのか。(≒お店で弁当を買い、PCでゲームをし、携帯で動画を見て、あったかいお風呂に入り、ふかふかの布団で眠ることが出来ないのか)

現代文明の便利なサービスは「当たり前」ではない

お店に食材を卸す「農家」や「漁師」、レジ打ちをする「パートの主婦」、ゲームのコードを書く「プログラマ-」、動画を撮ってyoutubeにアップする「クリエイター」、お風呂を沸かすためのガス・水の安定供給を担う「公益企業の社員」、家具を組み立てる「工場労働者」…。

彼らは単に「お人良し」で私たちにサービスを提供しているのでしょうか。いいえ、違います。「給料(お金)」という見返りがあるからこそ、彼らはわざわざ朝早く起きて勤務先に向かい、夜遅くまでせっせと働いているのです。

では、彼らの給料(お金)はどこから来るのでしょうか。空から降ってくるのではありません。サービスを享受する利用者がそれを支払っているのです。

現代文明の便利なサービスに”タダ乗り”することはできません。そのサービスの裏には、必ず誰かが存在しており、彼らが頑張ってくれた分の見返りを支払う必要があります。

「現代文明の中で生きる」ということ

私たちが子ども時代から当たり前に手にしてきた食材や家、お風呂、ゲーム、動画が「実は当たり前に存在しているモノじゃないんだ」と認識すると、社会の見え方が変わります。

誰かが求めるサービスを提供することで初めて、私たちも他の誰かが提供するサービスを享受する権利(お金)を得ることができる。そのようにして、今日もこの文明社会は回っているのです。

人々は、ある贅沢品にいったん慣れてしまうと、それを当たり前と思うようになる。そのうち、それに頼り始める。そしてついには、それなしでは生きられなくなる。

『サピエンス全史』上巻(河出書房新社)117ページ

私たちが現代文明の中で生きていくことを選択する以上、私たちは「誰かが求める何か」を提供する必要があり、それが「働く」ということだと、私は今理解しています。

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